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保険業法

平成七年法律第百五号 ・ 法律 ・ 公布日: 平成07年06月07日

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目次

  • 第一編 総則
  • 第一条 (目的)
  • 第二条 (定義)
  • 第二条の二
  • 第二編 保険会社等
  • 第一章 通則
  • 第三条 (免許)
  • 第四条 (免許申請手続)
  • 第五条 (免許審査基準)
  • 第五条の二 (機関)
  • 第六条 (資本金の額又は基金の総額)
  • 第七条 (商号又は名称)
  • 第七条の二 (名義貸しの禁止)
  • 第八条 (取締役等の兼職制限)
  • 第八条の二 (取締役等の適格性)
  • 第二章 保険業を営む株式会社及び相互会社
  • 第一節 保険業を営む株式会社の特例
  • 第九条 (公告方法)
  • 第十条 (募集株式等の申込み)
  • 第十一条 (基準日)
  • 第十二条 (取締役等の資格等)
  • 第十三条 (株主総会参考書類及び議決権行使書面等)
  • 第十四条 (会計帳簿の閲覧等の請求の適用除外等)
  • 第十五条 (準備金)
  • 第十六条 (資本金等の額の減少に係る書類の備置き及び閲覧等)
  • 第十七条 (債権者の異議)
  • 第十七条の二 (効力の発生)
  • 第十七条の三 (登記に関する特例)
  • 第十七条の四 (資本金等の額の減少に関する書面等の備置き及び閲覧等)
  • 第十七条の五 (適用除外等)
  • 第十七条の六 (株主に対する剰余金の配当の制限等)
  • 第十七条の七 (設立の登記に係る登記事項)
  • 第二節 相互会社
  • 第一款 通則
  • 第十八条 (法人格)
  • 第十九条 (住所)
  • 第二十条 (名称)
  • 第二十一条 (会社法等の準用)
  • 第二款 設立
  • 第二十二条 (定款)
  • 第二十三条 (定款の記載又は記録事項)
  • 第二十四条
  • 第二十五条
  • 第二十六条 (定款の備置き及び閲覧等)
  • 第二十七条 (相互会社の設立時の基金の募集)
  • 第二十八条 (基金の拠出の申込み)
  • 第二十九条 (基金の割当て)
  • 第三十条 (設立時に募集をする基金の拠出の申込み及び割当てに関する特則)
  • 第三十条の二 (基金の引受け)
  • 第三十条の三 (基金の払込み)

条文

第一条 (目的)

この法律は、保険業の公共性にかんがみ、保険業を行う者の業務の健全かつ適切な運営及び保険募集の公正を確保することにより、保険契約者等の保護を図り、もって国民生活の安定及び国民経済の健全な発展に資することを目的とする。

第二条 (定義)

この法律において「保険業」とは、人の生存又は死亡に関し一定額の保険金を支払うことを約し保険料を収受する保険、一定の偶然の事故によって生ずることのある損害をてん補することを約し保険料を収受する保険その他の保険で、第三条第四項各号又は第五項各号に掲げるものの引受けを行う事業(次に掲げるものを除く。)をいう。

この法律において「保険会社」とは、第三条第一項の内閣総理大臣の免許を受けて保険業を行う者をいう。

この法律において「生命保険会社」とは、保険会社のうち第三条第四項の生命保険業免許を受けた者をいう。

この法律において「損害保険会社」とは、保険会社のうち第三条第五項の損害保険業免許を受けた者をいう。

この法律において「相互会社」とは、保険業を行うことを目的として、この法律に基づき設立された保険契約者をその社員とする社団をいう。

第二条の二

次の各号に掲げる者は、それぞれ当該各号に定める数の保険会社等(保険会社又は少額短期保険業者をいう。以下同じ。)の議決権の保有者とみなして、第二編第十一章第一節及び第二節、第十二章並びに第十三章、第五編並びに第六編の規定を適用する。

前条第十五項の規定は、前項各号の場合において同項各号に掲げる者が保有するものとみなされる議決権又は議決権の保有者が保有する議決権について準用する。

第三条 (免許)

保険業は、内閣総理大臣の免許を受けた者でなければ、行うことができない。

前項の免許は、生命保険業免許及び損害保険業免許の二種類とする。

生命保険業免許と損害保険業免許とは、同一の者が受けることはできない。

生命保険業免許は、第一号に掲げる保険の引受けを行い、又はこれに併せて第二号若しくは第三号に掲げる保険の引受けを行う事業に係る免許とする。

損害保険業免許は、第一号に掲げる保険の引受けを行い、又はこれに併せて第二号若しくは第三号に掲げる保険の引受けを行う事業に係る免許とする。

第四条 (免許申請手続)

前条第一項の免許を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した免許申請書を内閣総理大臣に提出しなければならない。

前項の免許申請書には、次に掲げる書類その他内閣府令で定める書類を添付しなければならない。

前項の場合において、同項第一号の定款が電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものとして内閣府令で定めるものをいう。第三百九条第一項及び第四項第二号を除き、以下同じ。)で作成されているときは、書類に代えて電磁的記録を添付することができる。

第二項第二号から第四号までに掲げる書類には、内閣府令で定める事項を記載しなければならない。

第五条 (免許審査基準)

内閣総理大臣は、第三条第一項の免許の申請があったときは、次に掲げる基準に適合するかどうかを審査しなければならない。

内閣総理大臣は、前項に定める審査の基準に照らし公益上必要があると認めるときは、その必要の限度において、第三条第一項の免許に条件を付し、及びこれを変更することができる。

第五条の二 (機関)

保険会社は、株式会社又は相互会社であって次に掲げる機関を置くものでなければならない。

第六条 (資本金の額又は基金の総額)

保険会社の資本金の額又は基金(第五十六条の基金償却積立金を含む。)の総額は、政令で定める額以上でなければならない。

前項の政令で定める額は、十億円を下回ってはならない。

第七条 (商号又は名称)

保険会社は、その商号又は名称中に、生命保険会社又は損害保険会社であることを示す文字として内閣府令で定めるものを使用しなければならない。

保険会社でない者は、その商号又は名称中に保険会社であると誤認されるおそれのある文字を用いてはならない。

第七条の二 (名義貸しの禁止)

保険会社は、自己の名義をもって、他人に保険業を行わせてはならない。

第八条 (取締役等の兼職制限)

保険会社の常務に従事する取締役(指名委員会等設置会社にあっては、執行役)は、内閣総理大臣の認可を受けた場合を除き、他の会社の常務に従事してはならない。

内閣総理大臣は、前項の認可の申請があったときは、当該申請に係る事項が当該保険会社の業務の健全かつ適切な運営を妨げるおそれがないと認める場合でなければ、これを認可してはならない。

第八条の二 (取締役等の適格性)

次の各号に掲げる者は、当該各号に定める知識及び経験を有し、かつ、十分な社会的信用を有する者でなければならない。

破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者又は外国の法令上これと同様に取り扱われている者は、保険会社の取締役、執行役又は監査役となることができない。

第九条 (公告方法)

保険業を営む株式会社(以下この節において「株式会社」という。)は、公告方法として、次に掲げる方法のいずれかを定款で定めなければならない。

会社法第九百四十条第一項(第二号を除く。)及び第三項(電子公告の公告期間等)の規定は、株式会社が電子公告によりこの法律の規定による公告をする場合について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

第十条 (募集株式等の申込み)

株式会社は、会社法第五十九条第一項(設立時募集株式の申込み)、第二百三条第一項(募集株式の申込み)又は第二百四十二条第一項(募集新株予約権の申込み)の規定による通知をする場合には、それぞれ、同法第五十九条第一項各号、第二百三条第一項各号又は第二百四十二条第一項各号に掲げる事項のほか、第百十三条後段(第二百七十二条の十八において準用する場合を含む。)の定款の定めがあるときは、その定めを通知しなければならない。

第十一条 (基準日)

株式会社に対する会社法第百二十四条第二項(基準日)の規定の適用については、同項中「三箇月」とあるのは、「三箇月(定時株主総会において議決権を行使する権利その他内閣府令で定める権利については、四箇月)」とする。

第十二条 (取締役等の資格等)

株式会社に対する会社法第三百三十一条第一項第三号(取締役の資格等)(同法第三百三十五条第一項(監査役の資格等)及び第四百二条第四項(執行役の選任等)において準用する場合を含む。)の規定の適用については、同号中「この法律」とあるのは、「保険業法、この法律」とする。

心身の故障のため職務を適正に執行することができない者として内閣府令で定める者は、株式会社の取締役、執行役又は監査役となることができない。

会社法第三百三十一条第二項ただし書(同法第三百三十五条第一項において準用する場合を含む。)、第三百三十二条第二項(取締役の任期)(同法第三百三十四条第一項(会計参与の任期)において準用する場合を含む。)、第三百三十六条第二項(監査役の任期)、第三百八十九条第一項(定款の定めによる監査範囲の限定)及び第四百二条第五項ただし書の規定は、株式会社については、適用しない。

第十三条 (株主総会参考書類及び議決権行使書面等)

株式会社に対する会社法第三百一条第一項(株主総会参考書類及び議決権行使書面の交付等)、第四百三十二条第一項(会計帳簿の作成及び保存)、第四百三十五条第一項及び第二項(計算書類等の作成及び保存)、第四百三十六条第一項及び第二項(計算書類等の監査等)、第四百三十九条(会計監査人設置会社の特則)並びに第四百四十条第一項(計算書類の公告)の規定の適用については、これらの規定中「法務省令」とあるのは、「内閣府令」とする。

第十四条 (会計帳簿の閲覧等の請求の適用除外等)

会社法第四百三十三条(会計帳簿の閲覧等の請求)の規定は、株式会社の会計帳簿又はこれに関する資料については、適用しない。

株式会社に対する会社法第四百四十二条第三項(計算書類等の備置き及び閲覧等)の規定の適用については、同項中「及び債権者」とあるのは、「、保険契約者、保険金額を受け取るべき者その他の債権者及び被保険者」とする。

第十五条 (準備金)

会社法第四百四十五条第四項(資本金の額及び準備金の額)の規定にかかわらず、剰余金の配当をする場合には、株式会社は、内閣府令で定めるところにより、当該剰余金の配当により減少する剰余金の額に五分の一を乗じて得た額を資本準備金又は利益準備金(以下「準備金」と総称する。)として計上しなければならない。

第十六条 (資本金等の額の減少に係る書類の備置き及び閲覧等)

株式会社は、資本金又は準備金(以下この節において「資本金等」という。)の額の減少(減少する準備金の額の全部を資本金とする場合を除く。)の決議に係る株主総会(会社法第四百四十七条第三項(資本金の額の減少)又は第四百四十八条第三項(準備金の額の減少)に規定する場合にあっては、取締役会)の会日の二週間前から資本金等の額の減少の効力を生じた日後六月を経過する日まで、資本金等の額の減少に関する議案その他の内閣府令で定める事項を記載し、又は記録した書類又は電磁的記録を各営業所に備え置かなければならない。ただし、準備金の額のみを減少する場合であって、次のいずれにも該当するときは、この限りでない。

株式会社の株主及び保険契約者その他の債権者は、株式会社の営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第二号又は第四号に掲げる請求をするには、当該株式会社の定めた費用を支払わなければならない。

会社法第四百五十九条第一項(剰余金の配当等を取締役会が決定する旨の定款の定め)の規定による定款の定めがある場合における第一項第一号の規定の適用については、同号中「定時株主総会」とあるのは、「定時株主総会又は会社法第四百三十六条第三項の取締役会」とする。

第十七条 (債権者の異議)

株式会社が資本金等の額を減少する場合(減少する準備金の額の全部を資本金とする場合を除く。)には、当該株式会社の保険契約者その他の債権者は、当該株式会社に対し、資本金等の額の減少について異議を述べることができる。ただし、準備金の額のみを減少する場合であって、前条第一項各号のいずれにも該当するときは、この限りでない。

前項の規定により株式会社の保険契約者その他の債権者が異議を述べることができる場合には、当該株式会社は、次に掲げる事項を官報及び当該株式会社の定款で定めた公告方法により公告しなければならない。ただし、第三号の期間は、一月を下ることができない。

保険契約者その他の債権者が前項第三号の期間内に異議を述べなかったときは、当該保険契約者その他の債権者は、当該資本金等の額の減少について承認をしたものとみなす。

保険契約者その他の債権者が第二項第三号の期間内に異議を述べたときは、第一項の株式会社は、当該保険契約者その他の債権者に対し、弁済し、若しくは相当の担保を提供し、又は当該保険契約者その他の債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社等(信託会社(信託業法(平成十六年法律第百五十四号)第二条第二項(定義)に規定する信託会社をいう。以下同じ。)及び信託業務を営む金融機関(金融機関の信託業務の兼営等に関する法律(昭和十八年法律第四十三号)第一条第一項(兼営の認可)の認可を受けた金融機関をいう。)をいう。以下同じ。)に相当の財産を信託しなければならない。ただし、当該資本金等の額の減少をしても当該保険契約者その他の債権者を害するおそれがないときは、この限りでない。

前項の規定は、保険契約者その他保険契約に係る権利を有する者の当該権利(第二項の規定による公告の時において既に保険事故の発生その他の事由により生じている保険金請求権その他の政令で定める権利(以下この節及び第三節並びに第八章第二節及び第三節において「保険金請求権等」という。)を除く。)については、適用しない。

第十七条の二 (効力の発生)

次の各号に掲げる額の減少は、当該各号に定める日にその効力を生ずる。ただし、前条の規定による手続が終了していないとき、又は同条第六項の規定により資本金等の額の減少に係る会社法第四百四十七条第一項(資本金の額の減少)若しくは第四百四十八条第一項(準備金の額の減少)の決議が効力を有しないこととなったときは、この限りでない。

株式会社は、前項各号に定める日前は、いつでも当該日を変更することができる。

株式会社の資本金の額の減少は、第一項の規定にかかわらず、内閣総理大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

前条(資本金の額の減少にあっては、同条及び前項)の規定によりされた資本金等の額の減少は、同条第六項の異議を述べた保険契約者及び保険契約者に係る保険契約に係る権利(保険金請求権等を除く。)を有する者についても、その効力を生ずる。

第十七条の三 (登記に関する特例)

株式会社の資本金の額の減少による変更の登記の申請書には、商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第十八条、第十九条(申請書の添付書面)及び第四十六条(添付書面の通則)に規定する書類のほか、次に掲げる書類を添付しなければならない。

商業登記法第七十条(資本金の額の減少による変更の登記)の規定は、株式会社の資本金の額の減少による変更の登記については、適用しない。

第十七条の四 (資本金等の額の減少に関する書面等の備置き及び閲覧等)

株式会社は、資本金等の額の減少がその効力を生じた日から六月間、第十七条に規定する手続の経過その他の資本金等の額の減少に関する事項として内閣府令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録を各営業所に備え置かなければならない。

株式会社の株主及び保険契約者その他の債権者は、株式会社の営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第二号又は第四号に掲げる請求をするには、当該株式会社の定めた費用を支払わなければならない。

第十七条の五 (適用除外等)

会社法第四百四十九条(債権者の異議)の規定は、株式会社の資本金等の額の減少については、適用しない。

株式会社に対する会社法第七百四十条第一項(債権者の異議手続の特則)の規定の適用については、同項中「又は第八百十六条の八」とあるのは、「若しくは第八百十六条の八の規定又は保険業法第十七条、第七十条、第百六十五条の七(同法第百六十五条の十二において準用する場合を含む。)、第百六十五条の二十四若しくは第百七十三条の四」とする。

第十七条の六 (株主に対する剰余金の配当の制限等)

株式会社は、第百十三条前段(第二百七十二条の十八において準用する場合を含む。)の規定により貸借対照表の資産の部に計上した金額がある場合には、その全額を償却した後でなければ、次に掲げる行為をしてはならない。

会社法第四百六十三条第二項(株主に対する求償権の制限等)の規定は、前項の規定に違反して株式会社が同項各号に掲げる行為をした場合について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

株式会社に対する会社法第四百四十六条第七号(剰余金の額)並びに第四百六十一条第二項第二号イ及び第六号(配当等の制限)の規定の適用については、これらの規定中「法務省令」とあるのは、「内閣府令」とする。

第十七条の七 (設立の登記に係る登記事項)

株式会社の設立の登記には、会社法第九百十一条第三項各号(株式会社の設立の登記)に掲げる事項のほか、第百十三条後段(第二百七十二条の十八において準用する場合を含む。)の定款の定めがあるときは、その定めを登記しなければならない。

株式会社において前項に規定する事項に変更が生じたときは、二週間以内に、その本店の所在地において、変更の登記をしなければならない。

第十八条 (法人格)

相互会社は、法人とする。

第十九条 (住所)

相互会社の住所は、その主たる事務所の所在地にあるものとする。

第二十条 (名称)

相互会社は、その名称中に相互会社という文字を用いなければならない。

第二十一条 (会社法等の準用)

会社法第八条(会社と誤認させる名称等の使用の禁止)の規定は相互会社であると誤認されるおそれのある商号又は名称の使用について、同法第九条(自己の商号の使用を他人に許諾した会社の責任)の規定は相互会社について、同法第一編第三章第一節(会社の使用人)の規定は相互会社の使用人について、同章第二節(第十八条を除く。)(会社の代理商)の規定は相互会社のために取引の代理又は媒介をする者について、同編第四章(第二十四条を除く。)(事業の譲渡をした場合の競業の禁止等)の規定は相互会社が事業を譲渡し、又は事業若しくは営業を譲り受けた場合について、それぞれ準用する。この場合において、同法第十条(支配人)中「会社(外国会社を含む。以下この編において同じ。)」とあるのは「相互会社」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

商法(明治三十二年法律第四十八号)第二編第一章(第五百一条から第五百三条までを除く。)(総則)の規定は相互会社の行う行為について、同編第二章(売買)の規定は相互会社が商人又は相互会社(外国相互会社を含む。)との間で行う売買について、同編第三章(交互計算)の規定は相互会社が平常取引をする者との間で行う相殺に係る契約について、同編第五章(第五百四十五条を除く。)(仲立営業)の規定は相互会社が行う他人間の商行為の媒介について、同編第六章(第五百五十八条を除く。)(問屋営業)及び同法第五百九十五条(受寄者の注意義務)の規定は相互会社について、それぞれ準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

この編(前節、第一項、第六十七条の二及び第二百十七条第三項を除く。)及び第六編(第三百三十二条の二を除く。)の規定において会社法の規定を準用する場合には、同法の規定(当該規定において準用する同法の他の規定を含む。)中「電磁的記録」とあるのは「電磁的記録(保険業法第四条第三項に規定する電磁的記録をいう。)」と、「電磁的方法」とあるのは「電磁的方法(保険業法第十六条第二項第四号に規定する電磁的方法をいう。)」と、「法務省令」とあるのは「内閣府令」と読み替えるものとする。

この節(第一項、第四款第一目及び第二目並びに第六十七条の二を除く。)及び第八章第四節の規定において会社法の規定を準用する場合には、特別の定めがある場合を除き、同法の規定(当該規定において準用する同法の他の規定を含む。)中「株式会社」とあり、及び「取締役会設置会社」とあるのは「相互会社」と、「株主」とあるのは「社員」と、「子会社」とあるのは「実質子会社(保険業法第三十三条の二第一項に規定する実質子会社をいう。)」と、「本店」とあるのは「主たる事務所」と、「支店」とあるのは「従たる事務所」と、「営業時間」とあるのは「事業時間」と、「株主総会」とあるのは「社員総会(総代会を設けているときは、総代会)」と、「定時株主総会」とあるのは「定時社員総会(総代会を設けているときは、定時総代会)」と読み替えるものとする。

第二十二条 (定款)

相互会社を設立するには、発起人が定款を作成し、その全員がこれに署名し、又は記名押印しなければならない。

前項の定款は、電磁的記録をもって作成することができる。この場合において、当該電磁的記録に記録された情報については、内閣府令で定める署名又は記名押印に代わる措置をとらなければならない。

第二十三条 (定款の記載又は記録事項)

相互会社の定款には、次に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。

前項第八号に掲げる公告方法は、次に掲げる方法のいずれかとする。

相互会社が前項第二号に掲げる方法を公告方法とする旨を定款で定める場合には、その定款には、電子公告を公告方法とする旨を定めれば足りる。この場合においては、事故その他やむを得ない事由によって電子公告による公告をすることができない場合の公告方法として、同項第一号に掲げる方法を定めることができる。

会社法第三十条(定款の認証)の規定は、前条第一項の定款の認証について準用する。この場合において、同法第三十条第二項中「第三十三条第七項若しくは第九項又は第三十七条第一項若しくは第二項」とあるのは「保険業法第二十四条第二項において準用する第三十三条第七項又は第九項」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

第二十四条

相互会社を設立する場合には、次に掲げる事項は、第二十二条第一項の定款に記載し、又は記録しなければ、その効力を生じない。

会社法第三十三条(定款の記載又は記録事項に関する検査役の選任)、第八百六十八条第一項(非訟事件の管轄)、第八百七十条第一項(第一号及び第三号に係る部分に限る。)(陳述の聴取)、第八百七十一条(理由の付記)、第八百七十二条(第四号に係る部分に限る。)(即時抗告)、第八百七十四条(第一号に係る部分に限る。)(不服申立ての制限)、第八百七十五条(非訟事件手続法の規定の適用除外)及び第八百七十六条(最高裁判所規則)の規定は、相互会社の定款に前項各号に掲げる事項についての記載又は記録があるときの検査役による当該事項の調査について準用する。この場合において、同法第三十三条第八項中「その設立時発行株式の引受けに係る意思表示を取り消す」とあるのは「その職を辞する」と、同条第十項第一号中「第二十八条第一号及び第二号」とあり、並びに同項第二号及び第三号中「第二十八条第一号又は第二号」とあるのは「保険業法第二十四条第一項第一号」と、同項第一号中「同条第一号及び第二号」とあるのは「同号」と、同条第十一項第三号中「第三十八条第一項」とあるのは「保険業法第三十条の十第一項」と、「同条第三項第二号」とあるのは「同項」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

第二十五条

第二十三条第一項各号及び前条第一項各号に掲げる事項のほか、相互会社の定款には、この法律の規定により定款の定めがなければその効力を生じない事項及びその他の事項でこの法律の規定に違反しないものを記載し、又は記録することができる。

第二十六条 (定款の備置き及び閲覧等)

発起人(相互会社の成立後にあっては、当該相互会社)は、定款を発起人が定めた場所(相互会社の成立後にあっては、各事務所)に備え置かなければならない。

発起人(相互会社の成立後にあっては、その社員及び債権者)は、発起人が定めた時間(相互会社の成立後にあっては、その事業時間)内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第二号又は第四号に掲げる請求をするには、発起人(相互会社の成立後にあっては、当該相互会社)の定めた費用を支払わなければならない。

定款が電磁的記録をもって作成されている場合であって、従たる事務所における前項第三号及び第四号に掲げる請求に応じることを可能とするための措置として内閣府令で定めるものをとっている相互会社についての第一項の規定の適用については、同項中「各事務所」とあるのは、「主たる事務所」とする。

第二十七条 (相互会社の設立時の基金の募集)

発起人は、この款の定めるところにより、相互会社の設立に際して基金の総額を募集しなければならない。

第二十八条 (基金の拠出の申込み)

発起人は、前条の募集に応じて基金の拠出の申込みをしようとする者に対し、次に掲げる事項を通知しなければならない。

前条の募集に応じて基金の拠出の申込みをする者は、次に掲げる事項を記載した書面を発起人に交付しなければならない。

前項の申込みをする者は、同項の書面の交付に代えて、政令で定めるところにより、発起人の承諾を得て、同項の書面に記載すべき事項を電磁的方法により提供することができる。この場合において、当該申込みをした者は、同項の書面を交付したものとみなす。

発起人は、第一項各号に掲げる事項について変更があったときは、直ちに、その旨及び当該変更があった事項を第二項の申込みをした者(以下この款において「申込者」という。)に通知しなければならない。

発起人が申込者に対してする通知又は催告は、第二項第一号の住所(当該申込者が別に通知又は催告を受ける場所又は連絡先を発起人に通知した場合にあっては、その場所又は連絡先)にあてて発すれば足りる。

第二十九条 (基金の割当て)

発起人は、申込者の中から基金を拠出すべき者を定め、かつ、その者に割り当てる拠出すべき基金の額を定めなければならない。この場合において、発起人は、当該申込者が拠出すべき基金の額を、前条第二項第二号の額よりも減少することができる。

発起人は、前項の規定による定めをした後遅滞なく、申込者に対し、当該申込者が拠出すべき基金の額を通知しなければならない。

第三十条 (設立時に募集をする基金の拠出の申込み及び割当てに関する特則)

前二条の規定は、設立時に募集をする基金を拠出しようとする者がその総額の拠出を行う契約を締結する場合には、適用しない。

第三十条の二 (基金の引受け)

次の各号に掲げる者は、当該各号に定める基金の額について設立時に募集をする基金の引受人となる。

第三十条の三 (基金の払込み)

設立時に募集をする基金の引受人は、第二十九条第二項の規定による通知を受けた後遅滞なく、第二十八条第一項第三号に掲げる払込みの取扱いの場所において、それぞれ、設立時に募集をする基金の拠出に係る金銭の全額の払込みを行わなければならない。

設立時に募集をする基金の引受人のうち前項の払込みをしていないものがある場合には、発起人は、当該払込みをしていない設立時に募集をする基金の引受人に対して、期日を定め、その期日までに当該払込みをしなければならない旨を通知しなければならない。

前項の規定による通知は、同項に規定する期日の二週間前までにしなければならない。

第一項の規定による払込みをすることにより相互会社の設立時の基金の拠出者となる権利の譲渡は、成立後の相互会社に対抗することができない。

第二項の規定による通知を受けた設立時に募集をする基金の引受人は、同項に規定する期日までに払込みをしないときは、当該払込みをすることにより相互会社の設立時の基金の拠出者となる権利を失う。

第三十条の四 (払込金の保管証明)

発起人は、前条第一項の規定による払込みの取扱いをした銀行等に対し、同項の規定により払い込まれた金額に相当する金銭の保管に関する証明書の交付を請求することができる。

前項の証明書を交付した銀行等は、当該証明書の記載が事実と異なること又は前条第一項の規定により払い込まれた金銭の返還に関する制限があることをもって成立後の相互会社に対抗することができない。

第三十条の五 (引受けの無効又は取消しの制限等)

設立時に募集をする基金の引受人は、発起人が定めた時間内は、いつでも、第二十六条第二項各号に掲げる請求をすることができる。ただし、同項第二号又は第四号に掲げる請求をするには、発起人の定めた費用を支払わなければならない。

民法(明治二十九年法律第八十九号)第九十三条第一項ただし書(心留保)及び第九十四条第一項(虚偽表示)の規定は、設立時に募集をする基金の拠出の申込み及び割当て並びに第三十条の契約に係る意思表示については、適用しない。

設立時に募集をする基金の引受人は、相互会社の成立後は、錯誤、詐欺又は強迫を理由として設立時に募集をする基金の拠出の取消しをすることができない。

第三十条の六 (社員の募集)

発起人は、この款の定めるところにより、相互会社の設立に際して社員を募集しなければならない。

相互会社の設立に必要な社員の数は、百人以上とする。

第三十条の七 (入社の申込み)

発起人は、前条第一項の募集に応じて入社の申込みをしようとする者に対し、次に掲げる事項を通知しなければならない。

前条第一項の募集に応じて入社の申込みをする者は、次に掲げる事項を記載して署名した書面を二通作成し、発起人に交付しなければならない。

前項の申込みをする者は、同項の書面の交付に代えて、政令で定めるところにより、発起人の承諾を得て、同項の書面に記載すべき事項を電磁的方法により提供することができる。この場合において、当該申込みをした者は、同項の書面を交付したものとみなす。

第三十条の五第二項の規定は、相互会社の成立前における入社の申込みに係る意思表示について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

第三十条の八 (創立総会)

発起人は、基金の総額についてその拠出に係る払込みが終了し、かつ、前条第二項の書面を発起人に交付した者の数が同条第一項第四号に掲げる数に達したとき(次項において「払込等完了時」という。)は、遅滞なく、相互会社の社員になろうとする者の総会(以下この節において「創立総会」という。)を招集しなければならない。

発起人は、払込等完了時以後は、必要があると認めるときは、いつでも、創立総会を招集することができる。

創立総会は、この節に規定する事項及び相互会社の設立の廃止、創立総会の終結その他相互会社の設立に関する事項に限り、決議をすることができる。

社員になろうとする者は、創立総会において、各々一個の議決権を有する。

創立総会の決議は、社員になろうとする者の半数以上が出席し、その議決権の四分の三以上の多数により行う。

第三十条の九 (設立に関する事項の報告)

発起人は、相互会社の設立に関する事項を創立総会に報告しなければならない。

発起人は、次の各号に掲げる場合には、当該各号に定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録を創立総会に提出し、又は提供しなければならない。

第三十条の十 (設立時取締役等の選任等)

設立時取締役(相互会社の設立に際して取締役となる者をいう。以下同じ。)、設立時会計参与(相互会社の設立に際して会計参与となる者をいう。以下同じ。)、設立時監査役(相互会社の設立に際して監査役となる者をいう。以下同じ。)又は設立時会計監査人(相互会社の設立に際して会計監査人となる者をいう。以下同じ。)の選任は、創立総会の決議によって行わなければならない。

設立しようとする相互会社が監査等委員会設置会社(監査等委員会を置く相互会社をいう。以下この節、第七十六条第二項、第八十四条第二項第九号、第百六十一条第二項、第百六十三条第二項、第百八十条の三第四項、第百八十条の四第二項及び第四項並びに第三百二十二条第一項第六号において同じ。)である場合には、前項の規定による設立時取締役の選任は、設立時監査等委員(相互会社の設立に際して監査等委員となる者をいう。以下同じ。)である設立時取締役とそれ以外の設立時取締役とを区別してしなければならない。

設立時取締役は、三人以上でなければならない。

設立しようとする相互会社が監査役会設置会社(監査役会を置く相互会社をいう。以下この節及び第百八十条の四第四項において同じ。)である場合には、設立時監査役は、三人以上でなければならない。

設立しようとする相互会社が監査等委員会設置会社である場合には、設立時監査等委員である設立時取締役は、三人以上でなければならない。

第三十条の十一 (設立時取締役等による調査)

設立時取締役(設立しようとする相互会社が監査役設置会社(監査役を置く相互会社をいう。以下この節、第七十六条第三項第二号、第七十九条第二項、第八十四条第二項第九号、第百六十一条第一項第五号ロ及び第百六十三条第一項第五号ロにおいて同じ。)である場合にあっては、設立時取締役及び設立時監査役)は、その選任後遅滞なく、次に掲げる事項を調査しなければならない。

会社法第九十三条第二項及び第三項(設立時取締役等による調査)並びに第九十四条(設立時取締役等が発起人である場合の特則)の規定は、前項の規定による調査について準用する。この場合において、同法第九十三条第二項中「設立時取締役」とあるのは「設立時取締役(保険業法第三十条の十第一項に規定する設立時取締役をいう。次項及び次条第一項において同じ。)」と、「創立総会」とあるのは「創立総会(同法第三十条の八第一項に規定する創立総会をいう。次項及び次条において同じ。)」と、同法第九十四条第一項中「監査役設置会社」とあるのは「監査役設置会社(保険業法第三十条の十一第一項に規定する監査役設置会社をいう。)」と、「設立時監査役」とあるのは「設立時監査役(同法第三十条の十第一項に規定する設立時監査役をいう。)」と、「前条第一項各号」とあるのは「同法第三十条の十一第一項各号」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

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